芸能事務所のデジタルトランスフォーメーションについての第二弾は事業内容や売上から芸能事務所のビジネスについて考えてみる。芸能事務所はどこでどのような売上を作っているのだろうか。
目次
音楽周りのコンテンツ事業
音楽周りの事業について調べてみると32.35%の企業が音楽関連の事業を行っていることがわかった。芸能事務所といってもアーティストが所属している事務所ばかりではないので音楽を事業にしていない場合もある。
音楽を事業とした場合の展開
- カラオケなどへの提供
- CD/DVDの販売などデジタルで売るための手段がたくさんある
- CD/DVDは作ってもデジタル音源が売れる場合もあるのであまり意味がないケースも
- デジタル音源しか出さないアーティストも増えて来ている
音楽事業はデジタルとの相性がよく、スケールしやすいビジネスではある。
| 音楽事業 | 5. 資本金 の COUNTA |
| 0 | 46 |
| 1 | 22 |
| 総計 | 68 |
| 音楽事業 | 5. 資本金 の COUNTA |
| 0 | 67.65% |
| 1 | 32.35% |
| 総計 | 100.00% |
音楽がなぜデジタルと相性が良いのか
- デジタルコンテンツとして流通しやすい
- 動画、漫画、映画、音楽など、デジタルの各種プラットフォームができて来たので、流通しやすい
- 数千万人、数億人が一つのプラットフォームに滞留することは珍しい→テレビも変わってきている
- デジタルコンテンツとしての流通が増えている
- tiktok, youtube, instagramなどを通してコンテンツに触れる機会が増え、流通させることを自体が容易になり、量が増えている
- 量が増えているので、埋もれやすいとも言えるがしっかりプロモーションをすれば目につきやすくなった
- ジャニーズ事務所のアーティストでも新曲をyoutubeプロモーションしたり、初速からデジタルマーケティング施策を売っている事務所も増えて来た
- テレビ番組を若年層を中心に見なくなっている
- テレビ番組を見なくなる→音楽番組で知る機会などがへる
- コンテンツに触れる場所が変わってきてる
- テレビやオフラインなど、デジタル入り口ではないコンテンツは触れられる機会が減る
- MTVなどオフライン入口のコンテンツ展開は、オリジナリティ・期間・金額などの限定/特別感がなければ意味がなくなった。プロモーションの一施策としてのオフライン=Bishのパターン
- 機会が減ると知られるチャンスが減る
- テレビ番組を見なくなる→音楽番組で知る機会などがへる
通信販売事業
通信販売事業を行っている芸能事務所もある。通信販売は所属タレントが何らかの商品を作成し、それをネットで販売するという事業のことである。
タレントが個人的にグッズなどを作成するのではないケースが多く、事務所でファンサイトなどを作成し、そのファンサイトの中での通信販売を行うのが一般的だ。
| 通信販売事業 | 5. 資本金 の COUNTA |
| 0 | 66 |
| 1 | 2 |
| 総計 | 68 |
企画関連
企画関連事業は多くの芸能事務所で行っている。企画関連事業は自社のタレントを活用した映像やイベントなど幅広い内容を示している。
| 企画関連事業 |
企画関連事業 の COUNTA
|
| 0 | 17 |
| 1 | 51 |
| 総計 | 68 |
| 企画関連事業 |
企画関連事業 の COUNTA
|
| 0 | 25.00% |
| 1 | 75.00% |
| 総計 | 100.00% |
アパレル事業
アパレル事業を行っている企業は7社で、比率は10.3%であった。芸能事務所なので所属タレントを使って何かブランドを作っていると思いきやそうでもないというのが結論である。
ファッションブランドを作って売るというのはECサイト構築や配送システム、在庫管理など幅広く行う必要があり、そこをアウトソースして他の会社と一緒にやっていない限り自社でやる必要がある。そうなるとデジタルに強くなければなかなか事業として運営できないというのが現実なのではないだろうか。
| アパレル関連 |
企画関連事業 の COUNTA
|
| 0 | 61 |
| 1 | 7 |
| 総計 | 68 |
| アパレル関連 |
企画関連事業 の COUNTA
|
| 0 | 89.71% |
| 1 | 10.29% |
| 総計 | 100.00% |
アパレル事業の強み
本来ここでECサイトを運営できれば、インターネットで芸能事務所の売上を増やせる手段として強いのだがなかなか踏み込めていない事務所が多い。
個人のタレントが独立して自分の影響力を武器にブランドを始める流れはきており、今後もより進んでいくのではないだろうか。
飲食店事業
飲食店事業を行っている企業は68社中、2社しかなかった。飲食店事業を行なっている会社はタレントが飲食店でアルバイトや店員として働いているケースもある。
飲食店は場所や内容を選べば堅いビジネスではあるので売上が安定するということで事業化している事務所もある。しかし、事業シナジーはあまりないのでマネジメントコストが上がるという点では経営的にはあまりよくないのではないだろうか。コロナの影響も受けるので本業のタレントマネジメント以外にもダメージを受けてしまうことになる。
| 飲食店事業 |
飲食店事業 の COUNTA
|
| 0 | 66 |
| 1 | 2 |
| 総計 | 68 |
| 飲食店事業 |
飲食店事業 の COUNTA
|
| 0 | 97.06% |
| 1 | 2.94% |
| 総計 | 100.00% |
芸能事務所の事業で大事なこと
オフラインの関わるビジネスはあまりシナジーがない
飲食店などやっている事務所もあるが、飲食店はチェーン化して客単価を上げるなどしなければ芸能事務所が経営する云々はおいてもうまくいかない。
また、アパレルも自社のタレントを使って告知することができるかもしれないが、そのタレントのフォロワーやファンが「お金を使ってくれるのか」が大切だ。商品を作るタレントは多いが、その商品が目立っているケースは少ない。元AKB48の小嶋陽菜のブランド、モデルの益若つばさ、若槻千夏などである。
人気の定義は難しいがもっと人気な人はいると思う。しかし、彼女たちのブランドは売れているのだ。その理由を分析しなければいつまでも自社のタレントのブランド/商品が売れることはない。
コンテンツビジネスやオフライン関わるビジネスは売り方次第
所属タレントの映画、ドラマ、音楽、雑誌、書籍ありとあらゆるコンテンツを作るというのは昔からある事業である。しかし、コンテンツビジネスはプラットフォームの選択と集客が大切だ。商品を作ったとしても、売り方が下手であれば売れることができない。
世界的に言えることだが、スマートフォンの普及や動画サービスが増えてきたことで若年層からだんだんテレビを見なくなってきている。当然まだまだテレビの影響は大きいが、ネットの力はバカにできないし、instagram, tiktok, youtubeから人気に火がついた人も増えてきている。
プラットフォーム選択とコンテンツ作成、集客の方法に関しては次の記事を参考にしてみていただきたい。