コロナを期に芸能事務所のDX(デジタルトランスフォーメーション)を事業を行う会社が増えてきた。コロナでなかなか出社が難しくなった中で、芸能の仕事を行うというのは難しいように思う。芸能事務所のDXはどのように進んでいくのか、DXをどのようにやっていけばいいのか、まずデータの整理からはじめる。
目次
芸能事務所の67社のデータを集めて分析してみる
まずは芸能事務所の基礎的なデータを分析して、概要を掴んでみないことにはわからない。概要から各社どのようになっているのか調べてみる。
上場企業は3社のみ、未上場企業が大半
67社中上場しているのは、
- アミューズ
- エイベックス
- keyholder
の3社のみ。約96%が未上場企業となっている。ビジネスモデルやビジネスの構造・特性があり、そのような結果になっている。
エイベックスは芸能事務所というより、事業内容としては音楽事業やコンテンツビジネスで売上が立っている。
資本金は1億円以下が73.53%
芸能事務所の資本金について調べてみたところ73.53%が資本金1億円以下になっている。芸能事務所は資本金を小さくすることで様々なメリットを享受しようという狙いがあるように見える。
資本金1億円以下のメリット
資本金1億円以下の会社のメリット
(1)軽減税率が適用される
(2)年800万円以下の交際費枠がある
(3)繰越欠損金が控除される
(4)繰越欠損金が繰戻還付される
(5)少額減価償却資産の損金算入特例が適用される
(6)特別控除、特別償却が適用される
(7)同族会社の留保金課税が適用されない
(8)外形標準課税が適用されない引用:https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-04/cat-small-11/8049/
1億円の企業は5社、比率は7.35%
- ¥100,000,000 5社
- 1億円以上の企業は7社
- ¥100,000,000の社数全体に占める割合
- 7.35%
1億円以上の資本金の芸能事務所は以下の通りで、大手芸能事務所が並んでいる。エイベックス社だけ圧倒的に高い資本金になっている。
| エイベックス株式会社 | ¥4,333,817,350 |
| 株式会社アミューズ | ¥158,782,500 |
| 東宝芸能株式会社 | ¥100,000,000 |
| 吉本興業ホールディングス株式会社 | ¥100,000,000 |
| 株式会社ホリプロ | ¥100,000,000 |
| 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント | ¥100,000,000 |
| 東宝芸能株式会社 | ¥100,000,000 |
芸能事務所の社員数と比率
社員数は100人以下の比率が57.35%となっている。10人未満の小規模な芸能事務所は11.76%で、タレントをマネジメントする仕事の特性上社員数が多くなるのが芸能事務所の特徴ではないでしょうか。
マネジメントタスクが多いのでなかなか大変なのだが、効率的に業務を行ったり、ウェブ系の事業が伸びていくことで利益率はあがっていく。
- 10 11.76%
- 50 41.18%
- 100 57.35%
芸能事務所の所属タレント数と比率
タレント数は50人以下が41.18%となっている。50人以下の社員数の芸能事務所が41.18%だったので奇跡の一致。タレントが10人以下の場合が社員数の時の比率より少し高く、少数のタレントで経営している芸能事務所が少し多いことがわかる。
- 10 16.18%
- 30 32.35%
- 50 41.18%
- 100 55.88%
ビジネス構造上、デジタル化と反しやすい
芸能事務所・モデル事務所のビジネスは、所属タレントやモデルがCM/各種広告、テレビ番組、イベントへの出演などへのキャスティング、CD・DVDのコンテンツライツ事業を行っている場合が多い。
CDやDVDなどのコンテンツである場合インターネットでの販売がしやすくデジタル化できるが、オフラインのイベントや番組への出演などはコロナ期間だと相当厳しくなってしまう。
タレントへの支払いをどのように行っているかは芸能事務所ごとに異なったり、所属タレントでも異なるので一概には言えないと思うが売上が立たない中で支払わないといけないのは辛そうではある。
インターネットを駆使して売上が上がるようなビジネスモデルの変更・そういう新しい動きが求められている。
次の記事では各事務所の事業内容/売上などからデジタル化できている芸能事務所について整理してみる。他の芸能事務所の参考になれば幸いだ。